もういい加減、ノンシリコンを売りにするのやめません?
ここ最近のシャンプーは、右も左も「ノンシリコンで優しい」とか、「ノンシリコンで頭皮に負担をかけない」とか、
馬鹿の一つ覚えのように繰り返す宣伝が目立ちすぎです。
解析ドットコムでは以前からシリコンの特性について説明しておりますが、
もう一度おさらいしましょう。
1. シリコンが付着することで皮膚呼吸ができなくなる?
⇒シリコンは網目状の構造。水も空気も適度に通します。
2. シリコンは毛穴に詰まる?
⇒網目状にコーティングする性質と、シリコン自体は水とも脂とも馴染まない性質があるため毛穴に入り込んで詰まらせる、という浸透性はありません。
3. シリコンはキューティクルを剥がす?
⇒元々剥がれそうになっているキューティクルを修復するためにシリコンが使われます。
シリコンがキューティクルの代わりをすることで、髪を保護し、ツヤを戻しますが、ずっと吸着できるわけではないので、いつかは剥がれます。
そして剥がれる時に、元々剥がれそうになっていたキューティクルが一緒に落ちることはあるでしょう。
もし、シリコンがカバーしていなければ、髪のダメージの進行はもっと早かった、というわけです。
実際にはトリートメントはほぼ毎日行われるでしょうから、少しずつ日替わりでシリコンが入れ替わりながら、髪を保護している、と考えられます。
なので、シリコンがムリに髪を引っぺがすということではありません。
4. シリコンは頭皮を傷めるの?
⇒シリコンは高温にも、強い酸性やアルカリ性にもほとんど化学的な変化を起こしません。
つまり、皮膚に触れても化学反応がないので、傷めようがないのです。
昨今出回っているシリコンスチーマーがレンジにいれても全く変化しないことからもわかるように。
5. では、シリコンが入っていても無問題?
⇒問題は、シリコンを入れなければ話にならないほど、シャンプーの洗浄力や脱脂力が非常に高い
場合です。
いわゆるダメシャンプーに多いパターンです。
シリコンが問題ではなくて、
シリコンでさらっとさせなければバサバサになってしまうほど、
脱脂力が強い粗悪な製品があることが問題。
そういう意味でノンシリコンでも髪がさらっとする、というのなら意味がありますが、
最近の宣伝はシリコンが完全に悪もの扱い。
シリコンは、ある意味最も無害な成分です!
事実を正確に伝えなければ、誤解がどんどん広まってしまいます。
きちんと、成分の特性を理解していきましょう!