シャンプー解析ドットコラム
カラー剤を速く落とすには?3
ラウレス硫酸、ラウリル硫酸Naも強力な脱脂力と浸透力で色落ちは速いですが、
石鹸のpHはおよそ10。
ラウリル硫酸系でも弱酸性のシャンプーはだいたいpH6くらい。
phが4違えば、水素イオン濃度は40倍違います。
それだけ、石鹸のアルカリによる影響は強いので、
アルカリ→キューティクルが開く→色素が分解し、18-MEAなど、潤いと構造を保つ成分が流出する
というように、カラーを落とすために必要な性質が石鹸には集約されています。
また、石鹸に限らず、例えばリン酸アスコルビルMgといったアルカリでないと分解してしまう成分を配合したシャンプーはカラーに向きません。
同じ理由で、カラー用シャンプーと謳っていても中性〜弱アルカリ性の製品もありますから、
カラーを長持ちさせたい場合は弱酸性の製品を選ぶことが最低条件です。
なおかつ、今流行り(?)のノンシリコンではなく、きちんとシリコンコーティングしてあげることも長持ちさせるためには必須。
実は、カラー剤自体にも多量のシリコンを配合しているのですから・・。
カラーリングは、それこそ"ノンシリコン"で行った場合は「ガサガサ・バリバリ」の仕上がりになってしまいます。
シリコン無しでは、実用に耐えうる手触りとはほど遠い感触となってしまうわけです。
話が逸れましたが、髪のカラーリングを落とすのにいいのはアルカリ石鹸。アルカリシャンプー。
白い壁、お風呂場といったところに付いてしまったカラー剤は、塩素系漂白剤を短時間で。
色物で漂白剤が使えない箇所は重曹がいいですね。
重曹もアルカリ性で、やや肌に対して刺激性が少ないので安心して使える成分です。
ただ、作用も弱めなので、付けてある程度の時間放置しなければしっかり除去できないと思います。
マニキュアの除光液(アセトン)もよく色素を落としますが、脱脂力が非常に強いために肌に触れるのはオススメできません。