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シャンプーの洗浄力とは何か。2

前述の「しっかり洗って髪をすっぴんに」という話は、実は髪にも肌にも最悪の状況を作りかねない思考法です。


石けんは言わずもがな、陰イオン界面活性剤の中でもラウリル硫酸Naも同様に脱脂力が激しい系です。


ラウリルアルコールと硫酸のエステル(まぁ人工の油といったもの)を炭酸ナトリウムで中和したものがそれですが、


ラウリン酸が主体のヤシ油を由来しているため分子量が小さく、浸透性があるために

肌の奥まで浸透して皮脂を奪ってしまう性質から、石けん同様肌に負担をかけ、ダメージさせてしまう系の洗浄剤です。


ラウリル硫酸Naの優れた点は、弱酸性でも安定していること(石けんはアルカリ性で安定)、硬水中でも安定(石けんは硬水中では金属イオンと結合して分解してしまう)


そのようなメリットがあるので石けんの後継として使われていましたが、

前述のように浸透性のため肌荒れ症状が続出したため、


現在では改良されたラウレス硫酸Naがシャンプーの主流となっています。


P&〇社のように未だにラウリル硫酸塩大好き企業も稀にありますが、、


ラウレス硫酸塩ポリオキシエチレン=POEを付加したラウリルエーテル硫酸塩という意味で、

ラウレスの"レス"とはPOE付加してますよ、という意味になります。


POEがくっついてる=分子量が大きいということで、


浸透を防ぐことができます。


肌に浸透しないことで、肌刺激は劇的に緩和され、より肌の表面のみを洗浄できるようになりました。


ただし、ラウリルもラウレス硫酸塩も洗浄力自体は非常に強いために、

現在ではより洗浄力がマイルドなアミノ酸系界面活性剤やノニオン(非イオン界面活性剤)が隆盛しています。