シャンプー解析ドットコラム

シャンプーの洗浄力とは何か。3
さて、アミノ酸系界面活性剤や、ノニオン界面活性剤(非イオン)というのはマイルド=低刺激ですが、
"洗浄力が弱い"のでしょうか。
正確には、意外に弱くありません。
条件によっては石けん並に洗い落とすほど仕事をします。
何が違うのか、というと、
「洗った後にシットリ感を残せる」
「逆にさらっとした感触を残す事も出来る」
「髪の摩擦を防ぐ、肌刺激をクッションのように和らげる」
といったこと、つまり、
「何をどれくらい落として、洗った後の感触」までコントロールできるというメリットがあります。
化粧品をお使いになる際に、感触、使用感は非常に重要であると同時に、好みが最も分かれるところでしょう。
という考えでは、物作りをする者として充分ではありません。
さらに、もう1つ大事な問題があります。
近年、メイクやトリートメント、リンスの成分で頻繁にお目にかかる「シリコン」を始めとした
難溶性のコーティング成分は、
メイクで言えば「クレンジング」のように専用の洗浄剤でないと容易には落とせません。
石けんや、ラウリル硫酸は脂肪酸を溶かし出すのが得意でしたが、
シリコンは勝手が違うのです。
単に洗浄力が高い低いではなく、
「何を掃除したいか、そして、どのくらいの強さが必要か」
という観点でシャンプーは選ぶのです。