シャンプー解析ドットコラム
シャンプーで「悪い成分」とは何か
4. 肌に悪い成分とは?
では、シャンプーで肌に悪い成分、とはズバリなんでしょうか。
例えば、
ラウリル硫酸Naは肌に悪い。
これは正解と言えますが、具体的な答えではありません。
なぜなら、成分自体の性質と、濃度という観点からも判断しなければなりません。
同じラウリル硫酸Naでも、濃度が違えば影響や役割はずっと異なってきます。
そしてもう1点は、
分子が小さく、浸透して悪影響を与えてしまう成分はよろしくありません。
これは分かりやすいと思います。
ラウリル硫酸Naに代表される低分子の洗浄剤は
肌に浸透しやすく、より深部の皮脂まで根こそぎ脱脂してしまうのです。
逆に、高分子量の(つまり1つ1つの分子がとても大きい)成分は、皮膚のごく表面のみに作用しますので、
刺激性もマイルド。
洗浄剤である場合は、ごく表面の汚れのみを除去するということになり、皮膚のバリヤは保たれやすいです。
もう1つはアルカリ性。
肌は、弱酸性を最も好みます。
好む、というのは、肌はバリヤとしてセラミドを作り出す性質がありますが、
このセラミドが弱酸性領域でないと産出されない、ということがわかっています。
ちなみに、アルカリ性である普通の石鹸を使用した場合、
肌が自分の中和能にて弱酸性に戻せるまでに4時間前後かかることがわかっており、
その間はセラミドが逆に流出してしまうため、肌は敏感肌の状態に長く晒されます。
また、髪に於いてもアルカリ性はキューティクルを開く作用があります。
この性質を使ってパーマは髪の形状を変えることができるのですが、
単にアルカリに晒しただけでは大ダメージとなります。
このように、いくつかの状況は問答無用に悪影響が発生します。